スペンサーの名言には、「進歩は偶然の出来事ではなく、必然である。」「教育の最大の目標は知識ではなくて行動である。」などがあります。
今回は、幅広い分野に貢献する博識者として知られるイギリス人哲学者、スペンサーの名言をご紹介します。
スペンサーの略歴・生涯
ハーバート・スペンサーは、イギリスの哲学者、社会学者、倫理学者。チャールズ・ダーウィンの『種の起源』を読み、そこで表現されている自然選択説を適者生存(survival of the fittest)と言い換えた(『生物学の原理』(1864 ))ことで知られる。スペンサーは適者生存を生物の進化に限らず、社会学や倫理学にも応用して議論を展開した。
スペンサーの著作は多岐にわたり、倫理学、宗教学、人類学、経済学、政治理論、哲学、文学、天文学、生物学、社会学、心理学など幅広い分野に貢献する博識者として知られている。
氏名 | ハーバート・スペンサー(Herbert Spencer) |
職業 | 哲学者 |
国籍 | イギリス |
誕生 | 1820年4月27日 |
死没 | 1903年12月8日 |
享年 | 83歳 |
スペンサー 名言
進歩は偶然の出来事ではなく、必然である。
「必要は発明の母」という言葉にもあるように、必要に迫られた時にこそ人は進歩、成長していくもの。ずっとやりたくてもやれていないことがあるとしたら、その最大の原因は必要に迫られていないからなのかもしれません。
教育の最大の目標は知識ではなくて行動である。
勉強するだけで満足して行動に至らない。これは食材を買ってきて冷蔵庫に入れっぱなしで料理を作らないのと同じことです。使わない食材は冷蔵庫の中で腐ってしまうでしょう。知識を仕入れて何もしないのは、とてつもない時間の無駄なのかもしれません。
科学とは組織化された知識である。
逆に言えば、組織化(体系的でない、統一されていない、再現性のない)されていない知識は非科学であるということ。ために通販の広告などで「科学的にも証明されています」という謳い文句を見かけますが、それが本当に科学的なのかについては常に疑いの目を持っておいた方がよさそうです。
組織的な知識の助けがなければ、生まれつきの才能は無力である。
この言葉の後には、「直感は多くをなすが、すべてをなすものではない。天才が科学と結婚して、はじめて最高の成果を生むことができる。」と続きます。一文一文に含蓄がありますね。科学とは歴史であり、過去の人類の積み重ねです。天才的な才能や直感を備える人物であろうとも、過去の叡智と協力して初めてその力を発揮することができる。つまり、個人の優劣を超え、私たちは過去から現在に至るまでたくさんの人の存在に支えられている、ということではないでしょうか。
健康の維持はわれわれの義務である。
不健康な人の割合が増えると医療費が上がりそのシワ寄せが健康な人にまで及んでしまいます。つまり、健康でいることは”義務”と考えることもできるのです。そもそも、先天性の病気や突発的な事故など、避けられない事情で健康を損ねる場合を除くと、基本的に体の不調は生活習慣からくるもの。よって、体の不調は日々の過ごし方に何か間違いや無理があることを知らせてくれているのです。健康を損ねた時にこそ、これまでの自分の生活を見つめ直しましょう。