スマイルズの名言には、「天は自ら助ける者を助ける。」「人を偉大にするものはすべて労働によって得られる。文明とは労働の産物である。」などがあります。
今回は、歴史的な名著「自助論」の著者としても知られる、サミュエル・スマイルズの名言をご紹介します。
スマイルズの略歴・生涯
サミュエル・スマイルズは、英国の作家、医者。スコットランド・ハディントン生まれ。
当初エディンバラで医者を開業したが、後に著述に専念するようになった。1859年にジョン・マレー社から出版した『Self-Help』は、1866年江戸幕府留学生取締役として英国に留学した中村正直が、1867年発行の増訂版を用い、1871年『西国立志編』の題で邦訳し、明治維新まもない日本で出版した。その思想は福沢諭吉『学問のすすめ』とならび、近代日本の進展に大きな影響を与えたと言われている。1918年王立協会フェロー選出。
Self-Helpは日本国内では一般に『自助論』として知られる。Self-Help序文中の格言「天は自らを助くる者を助く」(Heaven helps those who help themselves. )は広く知られている。
wikipedia
氏名 |
サミュエル・スマイルズ(Samuel Smiles) |
職業 |
作家、医者 |
国籍 |
スコットランド |
誕生 |
1812年12月23日 |
死没 |
1904年4月16日 |
享年 |
91歳 |
スマイルズ 名言
天は自ら助ける者を助ける。
– スマイルズ –
有名な一節ですね。スマイルズが訴えたかったことは、この言葉に凝縮されているように思います。世界中で自分のために努力できるのは自分だけです。人は皆それぞれ自分の人生を精一杯生きています。それゆえに、他の誰かを助ける余裕がある人などわずか。自分のことは自分でやるしかないと覚悟が決まった人に、チャンスが少しずつ巡ってくるものです。
人を偉大にするものはすべて労働によって得られる。文明とは労働の産物である。
– スマイルズ –
ここで言う「労働」とは「仕事」に置き換えた方がスッと入ってくるかもしれません。仕事とは「誰かの役に立つこと」です。人間社会では、誰かの役に立つことでその対価としてお金や賞賛を得る仕組みなっています。社会が進化していくにつれ、役に立つ内容も高度化していくため、それが「文明」を築き上げる、ということなのでしょう。そして、どんな仕事であれ、お金を払う人がいるということは人の役に立っていることの証明です。もちろん犯罪などの反社会的行為は御法度ですが、そうでない限り、職業に貴賎もなければ上も下もないのです。
ごく小さな孔から日光を見ることができるように、小さな事柄が人の性格を浮き彫りにする。
– スマイルズ –
まさに「一事が万事」とはまさにこのことで、日常の些細な言動、所作から人となりが垣間見えるもの。特に、裏表のある人物を見抜く時は、この言葉を念頭に置いておきたいところです。
恋愛には人情の永久的な音楽にして、青年には光輝を、老人には後光を与える。
– スマイルズ –
平安時代の日本において、豊かさと自由を謳歌した貴族たちの最大の楽しみは「恋愛」だったそうです。どんな遊びであれ、遊びすぎるとそのうち飽きてくるものですが、ひょっとしたら恋愛だけは永遠に飽きが来ないのかもしれませんね。
もし好機が到来しなかったならば、みずから好機をつくり出せ。
– スマイルズ –
日本を代表する大企業の一つ、株式会社リクルートの旧・社訓には「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」というものがありますが、それもこのスマイルズの名言と通ずるように思います。資本主義のシステムでは格差が生まれることは避けられないため、誰しもに平等に機会が訪れるわけではありません。しかし、そんな社会の不平等を嘆いても、現実は何も変わらず、ただ自分自身が苦しいだけ。それはポーカーゲームで配られたカードにずっと文句を言っているのと同じで、何も前に進みません。少しでも今よりも良くなるために、こちらから仕掛けていきましょう。
習慣は木の皮に文字を刻むようなもので、その木の長ずるにつれて文字を拡大する。
– スマイルズ –
「逓増(ていぞう)」という言葉は、少しずつ増すことを意味しますが、習慣の効果はまさにこれに当てはまります。わかりやすいのが筋トレです。一般的に、筋トレは始めてすぐに効果が現れるものではありません、1ヶ月、3ヶ月と経つにつれ、次第に効果が現れ初め、半年もすれば、見た目にも筋肉の量が増えているように実感できるでしょう。「筋肉は裏切らない」と言われるように、習慣もきっとあなたを裏切らないはず。目先の結果にとらわれて、人生がうまくいっていないと感じたら、少し長い目線で物事に取り組んでいくようにしてみては。
生活が貧しくても心が豊かな人は、心が貧しい金持ちよりもあらゆる面で優れている。
– スマイルズ –
世の中には「心の貧しさを感じさせるようなお金持ち」が一定数いるのは、とても残念なことです。本来、お金を持つとある程度心の余裕が生まれてくるにも関わらず、そうなってしまうのは、よほど心に問題を抱えているのでしょう。それならば、お金は持っていなくても、心にゆとりのある人の方が魅力的に映るのが自然です。しかし、生活が貧しくても心が豊かな人になることもまた、なかなかにハードルが高いのかもしれません。やはり、お金は心にゆとりができる程度には持っておきたいものです。