スピノザの名言セレクション

スピノザ 名言

スピノザの名言には、「賢人の仕事は、いかに死ぬかというよりも、いかに生きるかということにある。」「神を畏れるは知識の始めである。」などがあります。
今回は、かつてオランダの紙幣にも描かれた偉大な哲学者、スピノザの名言をご紹介します。
 
 

スピノザの略歴・生涯

バールーフ・デ・スピノザは、オランダの哲学者である。ラテン語名ベネディクトゥス・デ・スピノザ(Benedictus De Spinoza)でも知られる。デカルト、ライプニッツと並ぶ17世紀の近世合理主義哲学者として知られ、その哲学体系は代表的な汎神論と考えられてきた。また、カント、フィヒテ、シェリング、ヘーゲルらドイツ観念論やマルクス、そしてその後の大陸哲学系現代思想へ強大な影響を与えた。

スピノザの汎神論は新プラトン主義的な一元論でもあり、後世の無神論(汎神論論争なども参照)や唯物論に強い影響を与え、または思想的準備の役割を果たした。生前のスピノザ自身も、無神論者のレッテルを貼られ異端視され、批判を浴びている。

スピノザの肖像は1970年代に流通していたオランダの最高額面の1000ギルダー紙幣に描かれていた。

wikipedia

 

氏名 バールーフ・デ・スピノザ(Baruch De Spinoza)
職業 哲学者
国籍 オランダ
誕生 1632年11月24日
死没 1677年2月21日
享年 44歳


 
 

スピノザ 名言

 

賢人の仕事は、いかに死ぬかというよりも、いかに生きるかということにある。

– スピノザ –

 

いかに死ぬかよりも、いかに生きるかについて考えることの方が有意義であることは疑いの余地はありません。第一、死んでしまったら、どのような死に方をしようとも当人にとっては認識できないわけですから…。死について考えることは、とても哲学的で高尚な姿勢に見えるかもしれませんが、それによって大切な「生きること」がおそろかになる事態は避けたいものですね。


 
 

神を畏れるは知識の始めである。

– スピノザ –

 

人知を超えたものに対する畏敬の念を持つことで、素直さ、謙虚さが生まれ、自分が未熟であるということを理解できます。だからこそ、新しい知識を探究する動機が生まれるのです。


 
 

人があれもこれもなし得ると考える限り、何もなし得る決心がつかない。

– スピノザ –

 

何かをなし得るには、まず「やる」と決めることが大切です。それは同時に、他のことを「やらない」と決めることでもあリます。もちろん、「すべてやる」と決心するのは自由です。しかし、それは一つのことをなし得る倍か、それ以上の困難を伴うことをあらかじめ理解しておくべきでしょう。


 
 

情念は、われわれがこれについて明確な観念を形成するや否や、たちまち情念たることをやめる

– スピノザ –

 

誰しもモヤモヤした感情、釈然としない気持ちを抱えたことがあると思います。おそらく、そういった感情は正体がはっきりしないからこそ、心の「つかえ」になっている可能性が高いでしょう。もしそんな感情に次に見舞われたら、その時は1枚の紙に今自分が感じたこと、思っていることをすべて書き出してみてください。すると、自分が何が腑に落ちないのか、不満があるのかがおぼろげながら見えてくるはず。


 
 

高慢は、人間が自己を他の人々より優っていると思う謬見から生ずる喜びである。

– スピノザ –

 

謬見(びゅうけん)とは誤った認識のことを指します。要するに高慢とは「錯覚」によって生じる、ということです。他者より優れていたいという感情は人間を成長させる原動力になり得ます。しかし、他者を傷つけたり不快な気持ちにさせるという副作用があるのが厄介です。子供ならともかく、いい大人が高慢さを自覚できていないとしたら、いずれ手痛い失敗を被るでしょう。


 
 

平和とは闘いのないことではなく、魂の力より生まれる美徳である。

– スピノザ –

 

幸せと同じく、平和は一人一人の心の中で実現し得るもの。そもそも人が競い合うことは本能が密接に関わっています。どのような社会が訪れようと、人が人である以上、争いをゼロにすることは難しいでしょう。