ウィリアム・ジェームズの名言には、「優柔不断以外の習慣を持たない人間ほど惨めな者はない。」「賢明にある秘訣は、重要視しなくともいいものが何かを心得ることである。」などがあります。
今回は、心理学の父としても知られる、ウィリアム・ジェームズの名言をご紹介します。
ウィリアム・ジェームズの略歴・生涯
ウィリアム・ジェームズは、アメリカ合衆国の哲学者、心理学者である。意識の流れの理論を提唱し、ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』など、アメリカ文学にも影響を与えた。パースやデューイと並ぶプラグマティストの代表として知られている。弟は小説家のヘンリー・ジェームズ。著作は哲学のみならず心理学や生理学など多岐に及んでいる。心理学の父である。
氏名 | ウィリアム・ジェームズ(William James) |
職業 | 哲学者、心理学者 |
国籍 | アメリカ合衆国 |
誕生 | 1842年1月11日 |
死没 | 1910年8月26日 |
享年 | 68歳 |
ウィリアム・ジェームズ 名言
優柔不断以外の習慣を持たない人間ほど惨めな者はない。
痛烈な言葉ですが、一定の心理を含んでいると感じます。基本的に優柔不断な人は、人生における優先順位が決まっていないものです。突き詰めればそれは、自分のことをよく理解できていないということ。そのため、往々にして心に「迷い」が生じるのです。そんな状態から抜け出したいのだとしたら、まずは自分のことを理解するところから始めてみるとよさそうです。
賢明にある秘訣は、重要視しなくともいいものが何かを心得ることである。
どのような人、環境であれ、「本当に大切なもの」は実はそんなに多くは存在しないものです。そこさえ見誤らなければ、正しい状況判断ができます。逆に言えば、そこを見誤ってしまうと、無駄な時間を浪費したあげく、大切なものを失ったり、欲しかったものが得られないという結果に直面するでしょう。しなくてもいいことがわかっているからこそ、すべきことがハッキリと見えてくるのかもしれません。
生物学的に考察すると、人間は最も怖ろしい猛獣であり、しかも、同じ種族を組織的に餌食する唯一の猛獣である。
人類の歴史は、戦争の歴史でもあります。21世紀においてなお、戦争はなくなる気配はありません。そんな状態を客観的に見たときに、怖ろしいと同時に愚かと感じます。しかし、それでもなお、何年、何十年、何百年とかかってでも、そんな人間性を克服していくことが求められているのかもしれません。
真の文化は嫌悪や軽蔑ではなく、同情や称賛さんの力で生き続けるものである。
人類全体の歴史を辿ったとき、一つだけ言えることは「どんどん良くなっている」ということです。日本だけで見ても、100年前はまだまだ貧しく、食べ物も満足に食べれない人も多い国だったのが、今では世界の国の中でもかなり豊かな部類に入るようになっています。今が貧しい国も、確実に100年後は今よりも豊かになっていることでしょう。このことからも、マイナスなものが永遠に継承されるわけがない、ということがわかります。今が悪くたっていいのです。少しずつ良くしていきましょう。
芸術は人間性の影にほかならない。
優れた芸術は、人間の本質的な部分を映し出すもの。だからこそ、多くの人を捉えてやまないのです。