アルベール・カミュの名言セレクション

アルベール・カミュ 名言

カミュの名言には、「貧困は僕にとって必ずしも憎むべきものではなかった。なぜなら、太陽と海は決して金では買えなかったから」「人間には、それぞれ運命があるにしても、人間を超越した運命というものはない。」などがあります。
今回は、戦後最年少でノーベル文学賞を受賞したことでも知られるフランスの作家、アルベール・カミュの名言をご紹介します。
 
 

アルベール・カミュの略歴・生涯

フランス領アルジェリア出身。第二次世界大戦中に刊行された小説『異邦人』、エッセイ『シーシュポスの神話』などで「不条理」の哲学を打ち出して注目され、戦後はレジスタンスにおける戦闘的なジャーナリストとして活躍した。また『カリギュラ』『誤解』などを上演し、劇作家としても活動した。戦後に発表した小説『ペスト』はベストセラーとなり、エッセイ『反抗的人間(フランス語版、英語版)』において左翼全体主義を批判し、反響を呼んだ。小説『転落』発表の翌年、1957年、史上2番目の若さでノーベル文学賞を受賞した。
1960年、交通事故により急死し、未完に残された小説『最初の人間』が1994年に刊行された。

wikipedia

 

氏名 アルベール・カミュ(Albert Camus)
職業 作家・哲学者
国籍 フランス
誕生 1913年11月7日
死没 1960年1月4日
享年 46歳


 
 

アルベール・カミュの名言セレクション

 

貧困は僕にとって必ずしも憎むべきものではなかった。なぜなら、太陽と海は決して金では買えなかったから

– カミュ –

 

考えてみると、自然のものには一切お金はかかりません。太陽や海、空気、草木など、人間が生きていくために必要不可欠なものは、すべて無料で与えられているのです。むしろ、お金で買おうとしても買えないものにこそ人は、世の真理を感じるものなのかもしれません。


 
 

人間には、それぞれ運命があるにしても、人間を超越した運命というものはない。

– カミュ –

 

人間は生まれながらに不平等な存在です。お金持ちの家に生まれ何不自由ない人生を送る人もいれば、貧しい家に生まれ何一つ思い通りにならないまま生きている人もいます。そういったどうにもならない境遇の違いを、私たちはただ「運命」として受けいれるしかありません。しかし同時に、「運命は変えられる」ということも認識しておくべきでしょう。その証拠に、歴史に名を残す偉人には、不運な境遇に生まれた人が少なくありません。運命は確かに存在しますが、運命をそのまま受け入れるか、それとも変えていくのかを私たちは自分の手で選ぶことができるのです。


 
 

奴隷は最初は正義を求めているが、最後には王国を要求する。

– カミュ –

 

人の欲求には際限はありません。何かに満足しても、また次の満足を求めてしまうものです。奴隷を例えに使ったいささか扱いの難しい言葉ではありますが、これもまた人の世の真実を言い当てているように思います。とりわけ、人の上に立つ人は覚えておきたい一節です。


 
 

有名人とは、名前が必要でなくなった人のことである。

– カミュ –

 

「ほかの人々にとっては、名前はその個人にとって固有な意味を持っている」と続く言葉です。名前が広く知れ渡り、その名前を聞くと誰もが一人の人物を思い浮かべる状態が有名人になるということ。また、顔が広く知られている場合、名乗らなくても相手は誰なのかがすぐわかるのも「名前が必要ない」という状態をあらわしています。有名人になりたい人は、有名人の定義の一つとして覚えておいた方がいいかもしれませんね。


 
 

幸福とはそれ自体が永い忍耐である。

– カミュ –

 

幸福は、それを感じる人の中にのみ存在します。幸福を感じられる心を養うほか、幸福を得る手段はありません。そして、心とは長い、長い年月を経て養われていくものなのです。