アウグスティヌスの名言には、「汝の今日は永遠なり。」や「世界は一冊の本であり、旅をしない人は本を1ページしか読んでいないようなものだ。」などがあります。
今回は、『告白』『神の国』などの著者としても知られる、アウグスティヌスの名言をご紹介します。
アウグスティヌスの略歴・生涯
聖アウレリウス・アウグスティヌス(ラテン語: Aurelius Augustinus、354年11月13日 – 430年8月28日)は、ローマ帝国(西ローマ帝国)時代のカトリック教会の司教であり、神学者、哲学者、説教者。ラテン教父の一人。
テオドシウス1世がキリスト教を国教として公認した時期に活動した。正統信仰の確立に貢献した教父であり、古代キリスト教世界のラテン語圏において多大な影響力をもつ。カトリック教会・聖公会・ルーテル教会・正教会・非カルケドン派における聖人であり、聖アウグスティヌスとも呼ばれる。日本ハリストス正教会では福アウグスティンと呼ばれる。母モニカも聖人である。
名前が同じカンタベリーのアウグスティヌス(イングランドの初代カンタベリー大司教)と区別して、ヒッポのアウグスティヌスとも呼ばれる。
氏名 | アウレリウス・アウグスティヌス(Aurelius Augustinus) |
職業 | 神学者、哲学者、説教者 |
出身地 | 北アフリカ・タガステ(現在のアルジェリア、スーク・アフラース) |
誕生 | 354年11月13日 |
死没 | 430年8月28日 |
享年 | 75歳 |
アウグスティヌスの名言
汝の今日は永遠なり。
アウグスティヌスといえば、時間論で知られる人物です。その中心にあるのが、「過去や未来といったものはすべて錯覚で、現在だけしか存在しない」、という考えです。人生は時間に換算することができます。そして、時間とは、絶えず「今この瞬間」の連続です。すなわち、永遠に「今」という時間が流れ続けていくのが人生、ということになるのでしょう。目の前のことに集中したいときに、心に留めておきたい言葉ですね。
私たちが当然成すべきことを成すのは称賛することではない。なぜなら、それは当然の義務だからだ。
義務と責任について述べられた言葉です。義務を果たすことは社会で生きる存在として当然のことなので、ことさら大きく取り上げるものではない、とも捉えられますね。もし何かを主張する時は、前提として、しっかり果たすべき責務を果たせているのか振り返ることを忘れずに。
外に出るな、己自身に立ち還れ、内なる自分にこそ真理は宿る。
「人には皆、良心が宿っていて、その良心に従えば正しい道を歩むことができる」という意味に置き換えられそうですね。正しい道を求めるとき、答えを外に探すことは決して間違っている訳ではありません。が、そんなことをしなくても、答えは最初からあなた自身が持っているものなのです。
嫉妬しない人に恋愛はし得ない。
世界は一冊の本であり、旅をしない人は本を1ページしか読んでいないようなものだ。
新しい世界に目を向けること、そして絶えず謙虚であり続けることの重要性を説いています。経験を重ねると、ついつい今自分がいる世界のことにしか意識が向かなくなりがちです。しかし、一度外の世界に目を向けると、そこにはまったく知らない現実が横たわっているもの。現状にマンネリ気味な時や、慢心によって成長が止まってしまった時に思い出したい言葉です。