スタインベックの名言には、「窮乏は思想への刺激となり、思想は行動への刺激となる。」「飢えた人々の目の中には、次第に湧き上がる激怒の色がある。」などがあります。
今回は、ノーベル文学賞を受賞した偉大な小説家のひとり、ジョン・スタインベックの名言をご紹介します。
スタインベックの略歴・生涯
ジョン・アーンスト・スタインベックは、アメリカの小説家・劇作家。
スタインベックは「アメリカ文学の巨人」と呼ばれていた。また、スタインベックの多くの作品は西洋文学の古典と考えられている。
また、生涯で27冊の本を出版している。その中には16冊の小説と、6冊のノンフィクション、2冊の短編集が含まれている。
ピューリッツァー賞を受賞した代表作『怒りの葡萄』は75年に渡って売れ続け、1400万冊が販売されている。
スタインベックの作品の多くはカリフォルニア州中部が舞台となり、中でもサリナス峡谷やコースト・レーンジズ山脈は頻繁に登場する。
1962年にノーベル文学賞を受賞した。
氏名 | ジョン・アーンスト・スタインベック(John Ernst Steinbeck) |
職業 | 小説家、劇作家 |
国籍 | アメリカ合衆国 |
誕生 | 1902年2月27日 |
死没 | 1968年12月20日 |
享年 | 66歳没 |
スタインベックの名言
窮乏は思想への刺激となり、思想は行動への刺激となる。
何かが足りない、欠けているということは悪いことばかりではありません。「必要は発明の母」という言葉にもあるように、何かを補う必要に迫られることで人は知恵を絞り、結果的に欠けているものを補ってあまりあるものを生み出せます。そう考えると困りったことこそが、実は神様からのギフトなのかもしれませんね。
飢えた人々の目の中には、次第に湧き上がる激怒の色がある。
この言葉の後には、「 人々の魂の中には、『怒りのぶどう』が次第に満ちておびただしく実っていく」と続きます。これはスタインベックの著書「怒りのぶどう」の中にある一説です。人が誰かを不当に搾取し続けることはできません。人の上に立つ人ほど、よくわきまえておきたい言葉ですね。
財が少数の者の手によって蓄えられると、それは奪い去られる。
現在、世界の富のおよそ80%は、わずか1%程度の人に集中しているそうです。スタイベックがいた時代よりも、富が少数の手に集中する状況は進行しているように思います。この状態が正常なのかどうか、そしてスタインベックの言葉が正しいのかどうか、これからの歴史が証明してくれることでしょう。
人間は、ときに誤謬を犯しながらも、足をのばして、つまずきながらも前進する。
最初から完璧にできる人などいるわけがありません。だから失敗してもいいのです。「失敗が恥ずかしい」という考えは、日本においては特に江戸時代に広まった儒教の影響が強いという説があります。失敗することへの恐怖を植えつけることで、下の人間が上の人間を追い越さないようにしたかったそうですが、今はもう江戸時代ではありません。失敗しながら成長していくという当たり前の認識を持てるようにしたいところです。
善人だ、と人に言われる人間には、思慮分別なんかいらない。・・・利口者に善人なんぞいるわけはないのだ。
したたかな人は、良い意味でも悪い意味でも打算的です。偽りのない人のことを「善人」と呼ぶのだとしたら、したたかな人は当てはまらないのかもしれませんね。
弾圧は、弾圧される者を強力にし、結合させる作用があるだけである。
人が人に何かを強制することの愚かさをあらわしています。人の上に立つ人はよく肝に命じておきたい言葉です。